処女喪失
中学の時にさ、うちの学校では「セックスについて」っていうテーマで男女別れて授業があってさ。
で、その授業の後に宿題が出たのね。
その「セックスについて」の作文を提出するってやつ。
週末にその「セックスについて」の作文を書くので、どうしようかなぁと思いつつ、俺、テキトーな感想文を書こうとしたんだけど、こういうテーマって中坊の時ってテレがあって、なかなか書けないもんじゃん。
親に相談するのもなんかヤだし、仕方ないから、友達の家に行って、一緒に書こうってことになったのね。
俺は、文書くのそんなに得意な方じゃなくてさ。テーマもなかなか決まらないし、「セックス」って言葉にするのですら、赤面しちゃう童貞だしさ、友達と一緒に書くって言っても、なかなか筆が進まなくて。
だけど、その友達は筆が達者っていうの?わりと色々話してるうちに考えがまとまったみたいで、後はすらすら書いちゃうんだよ。
「どうしたら、そんな風にすらすら書けるの?テーマはセックスについてだよ、書くに書けなないよ、普通」って言ったら、そいつ「素直な感想書けばいいんでしょ、テキトーでいいよ」って。
素直な感想なんて、「セックスについて」だよ。童貞の中坊だよ。素直な感想なんて一言で終わるじゃん。
「ヤッてみたい」。
この一言以外書くことねーよ!
そいつの作文、読ませてもらったんだけどさ、神秘的だの、奇跡のように精子と卵子が結合して一人の人間が生まれる大事な行為とか、なんか、文学的な作文に仕上がっててさ。
余計に書けなくなっちゃった。
バージンを捨てたい